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第115号 中小企業のための内部統制入門①

最近、内部統制という言葉が新聞などで盛んに使われていますが、今回から何回かに分けて中小企業に必要な内部統制組織についてご説明をします。

 

一、内部統制組織とは

最近話題になっている内部統制とは、上場会社が粉飾決算をしていたり不正を行っていたことが相次いだために、このようなことが起きにくいように会社が作る組織のことです。上場会社は、平成二十年四月開始事業年度からこの内部統制組織を作り、その報告書を作成することが義務付けられ、その報告書の内容が適正であるかについて公認会計士等の監査を受けることになりました。

 

二、内部統制を構築しないと罰せられるのか

右記のように、内部統制を作ることを義務付けられるのは上場会社だけです。しかし、株式会社の取締役は、会社の財産を守り、正しい決算書を作成する義務があります。したがって、内部統制が不備であることにより粉飾や不正が行われていたとするならば取締役はその職務が怠慢であったことになり、会社債権者や株主から損害賠償請求される可能性があります。

 

三、中小企業にとって、どんな役に立つのか

内部統制組織は、経営者の指示がすべての従業員に伝わり、経営者の意図したとおりに動くようにするための組織で、次の四つの目的のために作られます。

  • 業務の有効性効率性を高めるため。すなわちすべての業務が会社の目的である利益獲得その他の業務のために有効に、また人、設備、資金等の資源が無駄なく動くためです。
  • 決算書等の財務報告の信頼性を増すため、これらの数字を作成する基となる重要な情報の信頼性を高めるためです。信頼できる財務報告は会社の内部外部を問わずきわめて重要な情報であり、この情報を誤ることは経営の舵取りを誤ることになり、また会社の信頼を失うことになります。
  • 事業活動にかかわる法令を守ること。また、会社で定めた定款、就業規則等のルールを守るためでもあります。これらを守らないことは、場合によっては会社の存続さえも危うくすることになります。
  • 資産を保全するために、資産の取得、使用および処分が正当な手続きのもとに行われるようにすること。

したがって、内部統制組織は家族経営を除くほとんどすべての会社が、利益を上げ社会的に有効に存在するために必要な組織です。

 

次回は、実際の内部統制組織の構築の仕方について御説明をいたします。

 

 


 

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今号のコンテンツは下記の通りです。ぜひご一読ください。

 

【中小企業経営シリーズ】中小企業のための内部統制入門①

【税務記事】平成十九年度税制改正について

【風潮記事】小売等役務商標の保護 ―商標法、意匠法等の一部改正について―

【コラム|日々好天】青筋立てて

【コラム|誠実明朗】つもり違い

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